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実世界ハプティクス協同研究委員会

触覚情報の人工再現を取り扱う学問領域であるハプティクス(触覚学)分野において,特に実世界の触覚再現を工学的に取り扱う実世界ハプティクスに関する最新技術および産業応用事例についての網羅的な調査・研究を行います。

調査期間:2012年8月〜2014年7月(2年間)
委員長:大石 潔(長岡技術科学大学)


目的

近年,触覚情報の人工再現を取り扱う学問領域であるハプティクス(触覚学)分野において,実世界ハプティクスの基本原理が解明され,マスタ−スレーブシステム使用による鋭敏な触覚再現の実現が可能になっている。 この実世界ハプティクス技術は,産業界において革新をもたらすことが期待されるばかりでなく,フレキシブルでパーソナルな人間支援においても重要な技術となる。 実世界ハプティクスのさらなる高度化には,アクチュエータ,センサ,電力変換,モーションコントロール,通信・ネットワークシステム等の総合デザイン方法論を明らかにすることが必要であり,さまざまな分野を専門とする研究者が集い協同研究委員会を設置することで,さらなる発展を目的とする。


調査検討事項


(1) 高精度・広帯域な触覚抽出・再現を可能にするための実世界ハプティクスの総合デザイン技術の調査を行う。
(2) 実世界ハプティクスの多自由度化・フレキシブル化に不可欠なアクチュエーション,制御系実装技術について調査を行う。
(3) 遠隔操作における触覚フィードバックを行うための新しい通信方式ならびに遅延補償制御について整理する。
(4) 医療・福祉分野をはじめとする人間支援分野への展開,産業応用技術について調査する。


予想される効果

本協同研究委員会の活動は,実世界ハプティクスという実世界における触覚再現の基本学理を新しい学術分野として体系化していくばかりではなく,最新の応用事例を報告することとなる。 したがって,関連研究者および技術者への情報提供が可能になり,より広範囲の応用事例への適用の可能性を示唆することになる。 本委員会では特に,医療や福祉分野における個人支援や身体性の時空間拡張など今後発展していく応用分野に注力することで,新産業イノベーションの誘発が期待できる。