ホーム » これまでの活動 » 次世代ビル電気設備の安全・安心テクノロジー調査専門委員会

次世代ビル電気設備の安全・安心テクノロジー調査専門委員会

次世代ビルなど需要設備の高機能化に対応する電気設備のエネルギー供給機能や保全を追求し,安全安心の概念を含めた環境技術のあるべき姿を調査研究します。

調査期間:2013年1月〜2014年12月(2年間)
委員長:西村 和則(広島工業大学)


目的

ビルなどの需要設備は,電力技術の急速な発展から近未来を創造する施設体系が導入されてきている。また,ビルにおけるオフィス環境もICTを中心とした技術革新によってオフィスにおけるビジネスの業務形態,内容,勤務場所と時間,ジョブの流れ等が多いに変革した。同時に,高度IT化時代の到来とパソコン,モバイル端末及びインターネットの幅広い応用や活用,広範囲のデータの共有化がオフィス業務の高機能化,高度化,多様化と処理時間の短縮と生産性向上に貢献している。更には,このような高度IT化されたビルにてのオフィスワーカーのビジネス活動の確保と知的生産性向上のためには「ビル内居住する人のための快適環境の確保」,「非常時と災害時の安全性の確保」,「人間の生活と活動に必要な機能の確保」等の基本条件の確立が必要不可欠であり,この基本条件の確立が建築設備の大いなる役割である。中でも電気設備は電気エネルギー供給,電動力応用,安全と保護,制御と管理に必須の設備であり,電気設備無くしてはこの基本条件は成立しない。ゆえに,高度ICT化時代のオフィスでは以前にまして電気設備への依存度が大きい。

広辞苑によれば「安全」とは「安らかで危険のないこと」と記されている。また「安心」とは「心配・不安がなくて心が安らぐこと」とある。すなわち居住者および訪問者に対して停電および火災,地震等の災害時にも安らかで危険が無く,また日常においては心配・不安がなくて心が安らいでビジネス活動できることである。安全環境の構築は日常の活動が安全であり,火災,地震等の災害時に安全に避難できる環境の構築である。安心環境の構築はオフィスにてのビジネス活動が常に安心して阻害されることなく実行できる環境の構築である。

そこで,ビルを中心とした電気設備と周辺設備に関して,これからの次世代を目指した安全・安心の概念と環境をテクノロジーとして追求し,あるべきテクノロジーをコンセプトとして纏める。


調査検討事項

(1) 次世代に向けた安全・安心環境テクノロジー
  @ 電気災害に関する安全・安心環境テクノロジー
  A 漏電検出テクノロジー
  B 接地技術に関する安全・安心環境テクノロジー
  C 雷災害防止に関する安全・安心環境テクノロジー
(2) 次世代に向けたICT 化オフィス環境に関する安全・安心環境テクノロジー
(3) 次世代に向けたエネルギーマネージメントに関する安全・安心環境テクノロジー
(4) 次世代に向けたスマートグリッドと需要家に関する安全・安心環境テクノロジー
(5) 次世代に向けたヒューマンエラーとリスク未然防止に関する安全・安心環境テクノロジー
(6) 次世代に向けたビル設備のライフサイクルを通じての安全・安心環境テクノロジー


予想される効果

次世代に向けた電気設備と周辺設備のテーマに関して安全・安心環境を構築するテクノロジーのコンセプトを確立することにより,電気設備と周辺設備の構築の時のガイドとなり,より安全・安心なビル電気設備と周辺設備の計画・設計,保全に貢献する。