1. 地域供給系統モデル作成の目的と概要


1.3 モデルの使用について


 モデル作成は、今回が初めての試みであり、適用目的に対して「適度なむずかしさを有しているか」などのモデルとしての完成度は、まだこれから向上していかなければならない面が多々あると思われる。また、今回研究者の中から特に実系統の状況をできるだけ盛り込んでほしいとの要求があったことから、逆に、適用目的から見て不要な詳細データが含まれ、複雑すぎて扱いにくくなっていることが懸念される。

 以上のことから、本モデルの使用にあたっては、必ずしもモデルのデータ全てを忠実に使用していただく必要はないと考えている。むしろ、一部でも結構、負荷レベルなど目的によって変化させるなどして、いろいろな研究に使用していただければ、と考えている。ただ、モデルの作成趣旨が、研究者の共通の土俵作りにあることから、どの部分を使用したか、省略したか、変化させたかなどは、論文中に明記していただきたい。

 また、今回作成したのは「標準」モデルであるが、その中のデータの全てが日本の標準的な値であるとは限らないことに注意していただきたい。たとえば、設備の短時間容量の許容時間や故障率、復旧・系統切換え時間などは、日本の電力会社ごとに異なっており、「標準」と言うものは存在しない。今回のモデルで提供した値は、ある電力会社で使用している値をベースにしているので、現実的な値ではあるが「日本の標準」ではない。本モデルを使用して海外への論文発表をされる場合など、この点に留意していただければありがたい。


2. 文献調査の結果 →