小規模水力電源が点在する架空送電線系統である。架空送電線により、電源変電所が密に連系されているうえに、出力が変化できる電源が接続されているので、事故時復旧検討における、いわゆる組合せ最適化問題の検討などに適していると考えられる。
高信頼度が要求される大都市中心部オフィス街の地中送電線を主とした系統を想定している。雷事故がなく事故率が低いことを前提とした系統構成のため、大規模系統事故時には 77kV 系統のみの切換えでは供給支障の解消が困難であるため、送電系統切換えに加えて配電線による切換え可能量を示すことにより、配電系統も簡易的に模擬していることが特徴である。
大都市周辺部の系統を想定しており、中規模の商業地域 (地中送電線系統)、工業地域、住宅地域 (架空送電線系統) が混在している。 事故復旧系統検討に必要なデータに加えて、信頼度検討用に、機器の故障率に加え、商業・工業・住宅の 3 種類の負荷について、1 時間ごとの負荷レベルデータを 1 年分設定している。
複数の用途に対応したデータを用意したため事故復旧検討用の系統モデルとしてはデータに冗長な部分が存在している。 そこで、事故復旧系統検討に関係ないと考えられるデータを簡略化した系統モデルも併せて提供している。