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電気学会では、「電力系統モデル標準化調査専門委員会(平成9年4月〜平成11年3月)」(以下、前委員会という)において、我が国の電力系統の特性を考慮し、電力系統技術にかかわる研究者、技術者の共通の土俵となる標準系統モデルとして、「基幹系統モデル」と「地域供給系統モデル」を開発した。
しかしながら、「基幹系統モデル」に関していえば、活動期間の制約等もあり、潮流計算および安定度計算用(不平衡事故は除く)に限定したモデルになっており、モデルの用途の拡大(拡充)に対する要望が寄せられていた。
このため、標準系統モデルの普及ならびに拡充を図る目的で新たに「電力系統標準モデルの普及・拡充調査専門委員会」を組織し、現状の「基幹系統モデル」にデータを追加する形で拡充系統モデルを作成した。
また、具体的な拡充の目的および対象系統モデルは、アンケート結果に基づき、それぞれ「最適潮流計算」および「電圧安定性解析」、ならびに「基幹系統モデル」のうち「電気学会EASTおよびWEST10機系統モデル」とした。
なお、上記の拡充系統モデルとは別に、電圧安定性の新しい解析ツールや制御技術の第一段階の評価および学生や初学者のための小規模系統モデルも作成している。 |