2. 文献調査の結果


2.2 海外文献


 海外文献にて対象となっている問題は、主に事故復旧、信頼度解析、系統計画 (停電コスト最小化)、事故区間判定などであった。やはり、基本的に事故復旧や信頼度解析、系統計画のために用いられていたものが多く、その内訳は 図 2.2 に示されている。ただし、なかには配電系統に関する問題と思われるものも含まれており、幅広い種類にわたるという結果になった。これは、海外における系統分類上の基準が日本と異なり、かなり広い範囲が調査対象となっているためである。これを国内文献での基準とそろえるため、電圧階級にかかわらず明らかに配電系統が対象であるものを除くと 図 2.3 のようになる。やはり事故復旧が最も多く、信頼度解析、事故区間判定と続く。順位こそ異なるが、ほぼ国内文献の場合と同様の結果となった。

 系統モデルの作成方法としては、実系統の一部を切り出したモデルが多かったが、信頼度解析に関しては IEEE Reliability Test System を用いている文献もあった。系統モデルの規模は、電源変電所数で 1 〜 6 程度、ノード・ブランチ表現したもので最大 300 ノード近い規模のものも見受けられた。


2.3 文献調査結果のまとめ →