SGWG

 

モデル名称

概略

使用法

リチウムイオン蓄電池

  図1に示す電気的等価回路を用いて,1セル(またはモジュール)の特性を表現する。

  満充電時の起電圧E0より充電状態SOCに応じた起電圧の変化を式(i)(ii)より算出

  SOC(iii)式に示す電流積分より算出

  内部直流抵抗はCレート放電特性より(iv)式にて適合させる

  内部直流抵抗の温度依存性を得られる場合には,高温時(v)式と低音時(vi)にて適合させる

  セルの直列接続数と並列接続数を考慮し,(vii) (viii)式にて蓄電装置の出力電圧,容量を得る。

1:蓄電池の等価回路

 

              (i)

        (ii)

        (iii)

      (iv)

      (v)

      (vi)

      (vii)

      (viii)

(1) 2に示す蓄電池のCレート放電特性を入手する。満充電時の最大電圧よりE0,各Cレートでの放電開始電圧降下よりR0が得られる。放電開始直後,中間部,完全放電近傍の変化に応じて(ii)式に示す各パラメタのフィッティングを行う。

図2:蓄電池セルの放電特性(Cレート放電)

 

得られるパラメタ例を示す。

テキスト ボックス: E0 = 4.19 V	
R0 = 40 mΩ	R1 = 0.0 Ω
A0 = 0.1175	B0 = -12.387
A1 = 0.7210	
A2 = 4.3302	B2 = -36.333

(2) 3に示す蓄電池の放電特性温度依存性が得られる場合,内部直流抵抗の温度依存性(v),(vi)式の係数パラメタをフィッティングなどにより抽出する。

図3:蓄電池セルの放電特性(温度特性)

 

得られるパラメタ例を示す。

テキスト ボックス: CTpos = 0.030	CTneg = -0.04179

(3) 4に示すパルス充放電波形または,充電特性波形など過渡的な挙動を示す資料を入手し,図1 の等価回路に示す過渡インピーダンスを意味する多段のRC回路定数をフィッティングする。

 

図4:パルス充放電波形

フィッティングには様々な手法が考えられるが,最も単純な仕組みとして放電パルス過渡波形波形より,各RC回路定数パラメタを導出する流れを図5に示す。

図5:過渡波形からのRC定数導出ガイド

得られるパラメタ例を示す。

テキスト ボックス: RC1 = 6 mΩ	CC1 = 6760 F
RC2 = 12 mΩ	CC2 = 300 F

 

(4) セル単位でモデルパラメタを導出した場合,利用したい蓄電池モジュールの定格出力電圧および容量に応じてセルの直列接続数 Ns および並列接続数をNpを導出する。