マグネティックス技術委員会の諸活動で最も活発なのが、研究会活動です。 先端的でかつ多岐に渡るマグネティックスの諸分野について、年間15~18回の研究会を全国各地で開催しています。 特徴的なのは、調査専門委員会が企画立案および運営を行っていることで、専門分野毎の特性に合わせた運営によって、求心力が高く質の高い発表が行われています。
他の技術委員会や、他部門との合同研究会も活発に行われており、最近では、A部門電磁環境技術委員会および電子情報通信学会EMCJ研究会との連催研究会(海外)、D部門リニアドライブ技術委員会・モータドライブ技術委員会との合同研究会、E部門センサ関係の技術委員会との合同研究会、電子情報通信学会磁気記録・情報ストレージ研究会との連催研究会などを実施しています。
2019年度(2019年4月~2020年3月)の発表件数は238件でした。これは電気学会A部門全体の研究会発表件数790件の約1/3にあたります。A部門には技術委員会数が10ありますので、マグネティックス研究会がたいへん活発であることをお分かり頂けると思います。
なお238件とは、電気学会A~E部門で開催した38分野の研究会の中で最も多く、マグネティックス研究会では毎年200件以上の発表が行われています。
(発表件数は、令和2年4月9日 研究調査会議資料より)
電気学会における研究会の発表に対し選定する表彰(優秀論文発表賞)には、「学会全体の表彰(A賞)」および「A部門独自の表彰(A部門賞)」の2種類があります。 上にご説明したとおり、マグネティックス研究会は非常に活発で優れた発表が多いため、マグネティックス技術委員会では、マグネティックス研究会で優秀な発表を行った若手研究者(35歳程度まで)をA賞と同じ基準で選定し、表彰しています。
これによって若手研究者の育成を推進し、またA部門大会やマグネティックス研究会等における続報発表を推奨しています。表彰は、マグネティックス研究会やA部門大会の折に行い、出席者とともにお祝いしています。
招待講演(中堅・企業技術者) 行事報告2017年にマグネティックス技術委員会が独自に創設した制度で、優れた成果を挙げた企業研究者ならびに大学・公的機関等の中堅研究者から、成果に至る道のり、成果の要点、将来の展望などをマグネティックス研究会において招待講演として報告して頂くことにより、若手や学生会員等が研究のみならず人生についてもおおいに刺激を受けています。シニア層には次世代のマグネティックスを担う新分野と人材について理解を深めて頂いています。
企業研究者や中堅研究者は、研究開発および学会活動の中心的役割を担われる場合が少なくありませんが、従来、この方々を対象とした顕彰制度は十分ではありませんでした。毎年数件、本制度による招待講演を実施しており、A部門活動資金を活用して旅費・謝金等をお使い頂いています。 世界的にも中堅研究者を対象とした授賞はまだ少なく、例えばIEEE Magnetics Societyでは、2020年からMid Carrier Awardが創設されたばかりです。マグネティックス技術委員会では、世界に先駆けた取り組みを推進しています。
・(対象1)企業からの招待講演
・(対象2)若手~中堅の方々(45歳以下を目安)の研究・開発成果紹介
・(付記)シニア講演への謝金は、除外しないが推奨しない。