第49回 電気電子絶縁材料システムシンポジウム  
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 ご挨拶
Greeting
 
電気学会 誘電・絶縁材料技術委員会
委員長 早川直樹

 平成30年6月より、歴史ある電気学会誘電・絶縁材料技術委員会の第15代委員長を仰せつかりました名古屋大学の早川直樹と申します。気体、真空、液体、固体の各種絶縁材料の放電メカニズムの解明とそれらの電力機器への適用に関する研究を行っています。私が関係する誘電・絶縁材料分野の最近のトピックスとして、NEDO戦略的省エネルギー技術革新プログラム(テーマ設定型事業者連携スキーム)「電力機器用革新的機能性絶縁材料の技術開発」があります。本プロジェクトチームは、7大学、2高専、2研究所、6企業から構成され、2017年9月にスタートした5年間の産学連携プロジェクトです。本プロジェクトの目標は、ナノコンポジットや傾斜機能材料(FGM)を共通基盤技術として開発し、実機の発電機や開閉装置の高効率化、小型化、省エネルギー化を推進することにあります(詳細は、匹田:平成30年電気学会全国大会シンポジウムS1-10をご覧下さい)。本プロジェクトが誘電・絶縁材料技術の発展に貢献するべく、プロジェクトチーム一丸となって取り組んでいます。
 さて、電気電子絶縁材料システムシンポジウムは、誘電・絶縁材料技術委員会が主催する研究集会であり、誘電・絶縁材料に関する問題点、研究課題などについて関心の深い研究者が一堂に会し、情報を交換し、この分野の研究面と実用面の結びつきを図ることを趣旨としています。本シンポジウムは、昭和43年(1968年)以来毎年国内で開催されており、今回が第49回となります。昨年(第48回)は3年に1度の国際シンポジウムISEIM(International Symposium on Electrical Insulating Materials)として、9月12日~15日に豊橋市で開催されました。今回(第49回、9月12日~14日)は松山市、来年は第50回の記念大会として名古屋市で9月17日~19日に開催する予定です。今回のシンポジウムでは、71件の論文が投稿されました。今後とも皆様の貴重な研究成果を本シンポジウムで積極的にご発表いただき、本シンポジウムを誘電・絶縁材料技術の発展と人材育成の場として大いにご活用いただければ幸いです。
 また、誘電・絶縁材料技術委員会では、当該分野の発展に貢献された方々に対して、先駆者の代表者でもある犬石先生、家田先生、矢作先生のお名前を冠した賞を授与・顕彰する活動を行っています。この内、犬石賞はISEIMにおいて表彰が行われ、学術貢献賞の家田賞、技術貢献賞の矢作賞は本シンポジウムで表彰が行われています。今回の家田賞は穂積直裕先生(豊橋技術科学大学)、矢作賞は吉満哲夫氏(東芝三菱電機産業システム株式会社)が受賞されます。
 さらに、今回のシンポジウムでは、電力・エネルギー部門の電線・ケーブル技術委員会との合同企画セッションを設けました。両部門・両技術委員会を横断する技術テーマとして、電力ケーブルの絶縁材料、部分放電測定、絶縁診断、超電導ケーブルの最新開発動向などについて、オーラル発表のみならず、実際のケーブルや装置を用いたデモンストレーションを含むポスター発表が行われます。次世代を担う学生の皆様へのアピールを含めて企画していますので、是非ご参加下さい。  最後になりましたが、今回のシンポジウムの開催に多大なご協力を頂きました愛媛大学の門脇先生を始めとする現地実行委員の方々、誘電・絶縁材料技術委員会幹事団、1号委員、2号委員の皆様に衷心より御礼を申し上げ、第49回電気電子絶縁材料システムシンポジウムの委員長挨拶と致します。