去る平成20年10月20日,虎ノ門パストラルホテル新館1F「鳳凰の間」にて,平成20年度経済産業省産業技術環境局長表彰およびIEC(国際電気標準会議)1906賞の表彰式が盛大に挙行されました。日頃から国際標準化活動に顕著に貢献された方々を対象にした表彰です。
経済産業省産業技術環境局長表彰は,平成19年度に新設された表彰で,本年で2回目の表彰となりました。この栄えある賞に電気学会電気規格調査会から2名の方が受賞されました。IEC/TC22(パワーエレクトロニクス)国内委員会幹事を務めている(株)日立製作所 古関庄一郎氏,IEC/TC14(電力用変圧器)国内委員会委員長を務めている(株)日本AEパワーシステムズ 白坂行康氏が受賞されました。
古関氏は,IEC/TC22(パワーエレクトロニクス)国内委員会幹事を約11年間務め,国際提案に向けた国内意見の取りまとめを行うなど国際標準化活動に積極的に参画するとともに,IEC/TC22/WG1のエキスパートとしてパワーエレクトロニクス関係の国際規格に我が国の技術的意見を反映するなど国際標準化に貢献されました。
白坂氏は,IEC/TC14(電力用変圧器),IEC/SC22F(送配電システム用パワーエレクトロニクス)のエキスパートとして活躍し,ガス入変圧器の国際提案など国際規格化を積極的に推進するとともに,国内活動においてもIEC/TC14国内委員会で14年間活動し,うち幹事として3年,国内委員長として約2年間務めるなど国際標準化に貢献されました。
IEC(国際電気標準会議)1906賞には,電気学会電気規格調査会から3名の方が受賞されました。IEC/TC37(避雷器)国内委員会委員を務めているサージプロテクトKK
小林三佐夫氏,IEC/TC28(絶縁協調)国内委員会委員を務めている東京電力(株) 財満英一氏, IEC/TC68(磁性合金および磁性鋼)国内委員会委員長を務めている新日本製鐵(株) 藪本政男氏が受賞されました。この賞は,IEC/SC役員のアドバイスを考慮してIEC/TC役員が選考したもので,多年IEC
TC/SCの活動に貢献したことに対して表彰するものです。
小林氏は,電力系統のサージ保護に関して,世界的に最も多くの経験を有する技術者の一人として,酸化亜鉛形避雷器とその適用に関する多くのWGとメインテナンスチーム(MT)会議に25年以上参加し,避雷器の規格化作業に貢献したことに対して功績が認められたものです。
財満氏は,IEC/TC28(絶縁協調)において,20年に亘り精力的に活動し,日本の絶縁協調技術,特に近年の超高電圧交流システムの開発に関して,WGやMTに貢献したことに対して功績が認められたものです。
藪本氏は,磁性鋼の測定法のIEC規格にディジタル方式を導入するプロジェクトのリーダーを献身的に務めたこと,および産業界にとって重要な磁歪特性の測定法に関する包括的な文書を作成したことに対して功績が認められたものです。
写真1,2に,受賞された方々の集合写真を示します。 |
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写真1. 平成20年度経済産業省産業技術環境局長表彰受賞者
(古関庄一郎氏:前より2列目右から6人目,白坂行康氏:前より2列目右から4人目) |
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写真2. 2008年 IEC1906賞受賞者
(小林三佐夫氏:前列右から2人目,財満英一氏:中列右から4人目,藪本政男氏:後列右から4人目) |