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技術委員会
エディター制導入に向けて

会員の皆様に優秀な論文を投稿いただくことは電気学会論文誌の重要な使命といえますが、IF(インパクトファクター)を用いた各種評価の広がりによって論文誌を取り巻く状況は年々厳しさを増しております。電気学会論文誌はJohn Wiley & Sons社の翻訳誌を除いて、SCI未登録の状況のため、皆様に積極的に投稿いただけるように一層の努力が求められております。この状況に対しまして、部門では、一刻も早く国際競争力ある論文誌を構築し、実効IF向上を通じたSCI登録、さらに「アジアでNO1の電気系論文誌」を目指し、積極的に行動したいと考えております。このための第1弾の対策として、部門誌論文査読システムにエディター制を導入することが決まりました。平成17年10月の部門将来構想委員会での提言に始まり、編修委員会の議論、編修長制WGの活動を受け、平成18年3月9日の部門役員会でエディター制導入案が決められました。今後は、編修会議の電子投稿サーバシステムの導入の動きをふまえて細部を決定し、早期の導入を目指しております。

エディター制の導入は電子査読システム導入とともに中核の対策といえるもので、意志決定を早めることにより、査読の迅速化、責任の明確化、透明性の確保を通じて、IFの向上に寄与するものです。本来は電子査読システム導入にタイアップすべきですが、学会全体で進行中の導入が仮に遅れても、編修長秘書に代え、全てを電子メールで即日処理する新システムの18年度部門大会論文から試験運用をはじめたいと考えております。要点は以下の通りです。

<参考資料 図1.査読論文の流れ(PDF) 図2.編修長等と査読者の関係(PDF)>

1.編修長(チーフエディター)は役員として選出し(19年度から)、編修長はアシスタントエディターを指名して、グループで事務処理にあたる(チーフエディター宛のメールは、エディター、アシスタントエディターへも送付される)。

2.編修長(チーフエディター)がA1a, A1b, A2の一つを担当し、残りの2分野の主査2名をエディターとして選任し、エディトリアルボードを構成する(18年度のみは移行措置としてエディターは3人とする)。

3.各技術委員会から2、3名ずつ選出されたアソシエイトエディターは技術委員会がカバーする個別分野を担当し、査読者推薦に貢献する。

4.チーフエディターは査読者指名にあたり、分野全てのアソシエイトエディターから査読者の推薦を募り、担当分野のエディターが最終決定する(責任の明確化)。チーフエディターは不在時に、エディターの1名に職務を移管する。

5.論文特集については、当該分野を担当するゲストエディターを選任し。エディトリアルボードに入っていただき、特集論文の査読者選定について必ず意見を述べてもらう。

6.チーフエディター、エディター、アソシエートエディターについて資格要件を設定する。

7.アソシエートエディターにアジア(可能なら欧米も)主要国の研究者を加える。

8.論文特集は、ゲストエディターを選任し、エディトリアルボードに加入いただく。

実際に全部門、特に外部競争の厳しい部門で論文数の減少が始まっていることが報告されていいます。さらに論文投稿料の無料化の流れが、事態を逼迫させており、部門では緊急対策として、エディター制導入に先駆けて以下の3つの緊急対策を講じることになりました。

1.年間50万円の投稿料補助金の創設。IFの向上に寄与する見込みのある新企画、投稿料の補助を編修委員会の判断で行う。

2.科学研究費定期刊行物として文部科学省科学研究費申請を行う。補助をもとにIF向上につながる新企画や投稿料補助(実質引き下げ)を拡充していきたい。

3.2)の申請のために、A部門誌については英文誌の隔月刊行へ移行する。

IF向上のためには、何よりも良質の論文が集まることが大切で、引き続き

1.エディター制導入の運用規則の決定
2.電子査読システムの導入
3.投稿費補助制度の拡充(実質の引き下げ)
について議論を進める予定です。

会員の皆様の幅広い御議論をお願いできれば幸いです。ご意見の連絡先は以下の通りです。

〒102-0076 東京都千代田区五番町6-2 Homat Horizonビル8階
社団法人電気学会会誌編修課宛 e-mail:edit@iee.or.jp

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